こんにちは、YAMA-GO編集部のりょうです。関西を拠点に、北アルプスを中心にULスタイルで山を楽しんでいます。このブログ「YAMA-GO」では、実際に使ったギアのレビューや選び方、山のノウハウなんかを発信しています。
テント泊の準備をしていると、枕まで持っていくか迷いますよね。荷物は少しでも減らしたい。でも、首が痛くて眠れない夜も避けたい。この記事は、そんな迷いを持つ人に向けて書いています。
僕が泊まった富士山の山小屋では、寝床に枕が用意されていました。テント泊ではその枕が無いので、自分で用意するしかありません。手持ちの衣類とスタッフサックで枕を作る方法と、専用枕を足す判断の目安をまとめました。
- 代用枕で十分な人と、専用枕を足した方がいい人の分かれ目
- スタッフサックに衣類を詰める順番と、首に合う高さの確かめ方
- 頭がずれるときの止め方と、寒い夜に枕の中身が消える問題への備え
- 携帯枕カバーとエア枕の重さ・価格と、買って後悔しやすい点
テント泊の枕はいらない?代用で十分な人と結論
テント泊の枕は、多くの人は代用で十分です。スタッフサックに手持ちの衣類を詰めれば、追加の重さはほぼゼロで枕になります。まず代用で試し、首が合わない・夜中にずれる人だけ数十gのエア枕を足すのが、僕のすすめる順番です。
えっ、枕って山に持っていかなくても平気なの?
僕も最初はそこが気になりました。手持ちの服で作れるみたいなので、どんな人なら代用で足りるのか一緒に見ていきましょう。
代用が成り立つのは、テント泊の装備に材料がそろっているからです。着替えやレインウェア、防寒着、それを入れる袋。どれも枕のために足す物ではありません。
袋の重さもわずかです。モンベルのU.L.スタッフバッグは1Lで6g。袋を1つ増やしても、背負う重さはほとんど変わりません。Hondaのアウトドア情報サイトも、荷物を減らしたい人は着替えなどを入れた袋で代用できると紹介しています。
ただし、代用がうまくいかない人もいます。分かれ目をまとめると、次のとおりです。
| 条件 | 代用で十分になりやすい人 | 専用枕を考えたい人 |
|---|---|---|
| 寝る姿勢 | 仰向けが中心 | 横向きが中心(肩幅ぶんの高さが要る) |
| 時期・場所 | 夏の低山など、夜に防寒着を着ない | 秋の稜線や残雪期など、夜に着込む |
| 寝相 | 枕が多少ずれても気にならない | ずれるたびに目が覚める |
キャンプ向けの記事では、自宅の枕やクッションを持っていく案もよく見かけます。車で運ぶなら成り立ちますが、背負って歩く登山では現実的ではありません。この記事では、背負う重さと防寒着の使い回しまで含めて考えていきます。
眠れない夜は翌日の行動にも響きます。一晩眠らないと反応時間が遅くなったという実験もあるので、枕を軽く見すぎないのが安心です。
スタッフサック枕の作り方と中身の詰め順
スタッフサック枕は、大きめの袋に硬い物を下、柔らかい物を上にして詰めるのが基本です。詰めたら袋を横に寝かせ、平たく押しつぶして使うと頭が安定します。材料選びから高さの調整まで、順番に見ていきます。

使える材料と自宅の枕など山で無理な代用案
材料は、テント泊のザックにもう入っています。枕のために新しく買う物はありません。ただ、材料ごとに枕としての向き不向きがあるので、性質を知っておくと組み合わせやすいです。
| 材料 | 枕としての性質 | 注意点 |
|---|---|---|
| ダウン・化繊の防寒着 | 柔らかく形がなじむ。かさが出やすい | 寒い夜は着るので使えない |
| フリース | ほどよい弾力。肌ざわりが良い | 防寒で着る場合がある |
| 着替え(Tシャツ・下着・靴下) | 量が少なく高さが出にくい | 土台や高さの足しに使う |
| レインウェア上下 | 滑りやすく、詰めると硬め | 濡れた物は入れない |
| タオル・手ぬぐい | 折って高さを細かく調整できる | 上に敷くと滑り止めと汗取りになる |
| 寝袋やマットの収納袋 | 中身を出すと空き袋になる | 枕の外袋に使える |
| ザック・登山靴 | 硬い | 頭の下に直接置かず、マットの下に差し込む |
ダウンを一晩詰める程度なら、圧縮しても問題は小さいとされています。モンベル公式の手入れ案内が避けるよう求めているのは、長い期間ぎゅっと押しつぶしたまま保管することです。
反対に、山では使えない代用案もあります。自宅の枕やクッション、ぬいぐるみは、車で運ぶキャンプなら便利です。ただ、登山では重さとかさがそのまま負担になります。毛布を丸める案も、そもそも山には持っていかない物ですよね。
ザックと登山靴は、補助としてなら使えます。頭の下に直接置くと、硬くて高すぎになりやすいです。マットの頭側の下に差し込み、マットごと少し持ち上げると傾斜を付けられます。登山靴のつま先を差し込む使い方は、海外のハイカーの間でも紹介されています。
硬い物を下に柔らかい物を上に詰めて平たく
最初に選ぶのは外袋です。寝袋の収納袋や、容量に余裕のあるスタッフサックが向いています。小さすぎる袋だと、頭を載せる面が取れません。
目安として、モンベルの1Lのスタッフバッグは直径9cm・長さ16cmです。市販のエア枕は幅26〜52.5cm、長さ23〜45cmほど。1Lの袋では、頭を載せる面がかなり小さいと分かります。中身を入れても余る袋の方が、平たくつぶしやすいです。
詰める手順は次の5ステップです。
- 外袋を用意する(寝袋の収納袋や大きめのスタッフサック)
- 底に畳んだレインウェアや着替えなど、形が崩れにくい物を入れる
- 上側にフリースやダウンなど、柔らかい物を入れる
- 口を締めすぎず、袋を横に寝かせて平たく押しつぶす
- 寝転んで高さを確かめ、低ければタオルを足し、高ければ中身を抜く
よくある失敗は、硬い物だけを詰めることです。袋が丸く硬くなり、頭が転がってしまいます。海外の登山者のフォーラムでも、パンツとシャツを詰めたら硬すぎて丸すぎた、という声が多く見られます。
円筒のまま使うより、四角く平たい形の方が頭は落ち着きます。袋の口紐やコードロックが頬や耳に当たると、意外と痛いものです。口側をマットの外側に向けて置くと、顔に当たりません。
雨で濡れたレインウェアは枕に詰めないでください。袋ごと湿って、寝袋や顔まわりが冷える原因になります。
首が痛くならない高さは仰向けと横向きで違う
仰向けは低め、横向きは肩幅ぶん高めが、枕の高さの基本です。ただ、何cmが正解かは研究でも決まっていません。

2021年に学術誌に載った枕の高さ研究のレビューは、最適な高さに確定した結論はまだないとしています。仰向けで最も快適だった高さは、研究によって7〜10cm前後に分かれました。体格や肩幅の個人差も大きいので、数字は目安として見てください。(出典:Lei et al.『Ergonomic Consideration in Pillow Height Determinants and Evaluation』Healthcare 2021)
数字よりも、寝転んだときの姿勢で確かめる方が確実です。一般的な寝具の解説で使われる目安を表にしました。
| 寝る姿勢 | 合っているサイン | 合っていないサイン |
|---|---|---|
| 仰向け | 視線がやや足元に向き、喉が詰まらない | 首が下がる=低すぎ/顎が引けて苦しい=高すぎ |
| 横向き | 頭・鼻・顎・胸の中心がほぼ一直線 | 頭が下に傾く=低すぎ/上に傾く=高すぎ |
人は一晩に約24回、寝る姿勢を変えるという研究があります。仰向けと横向きを行き来するなら、高さを1つに決めにくいですよね。そんなときは、袋の片側だけにタオルを足して高低差を付けると、両方に合わせやすくなります。
中央が低く、両側が高い形の枕を提案した研究もあります。片側を高くする工夫は、場所によって高さを変えるという考え方を代用枕に取り入れたものです。
テント場の地面も使えます。地面は完全な水平でないことが多いので、頭側が高くなる向きにテントを張るか、寝る向きを選びます。それだけで、枕が少し低くても首が楽になります。
寝る姿勢を工夫しても首や肩の痛みが続くなら、枕だけの問題とは限りません。痛みが長引くときは、医療機関など専門家に相談してください。
代用枕で頭がずれる・滑るときの対策
頭がずれる原因の多くは、袋やマットの表面がナイロンで滑ることです。まず枕の表面を布で覆い、それでもずれるなら寝袋のフードやマットに固定します。この問題は、代用枕でもエア枕でも起きます。
| 原因 | 対策 |
|---|---|
| 袋の表面がナイロンで滑る | Tシャツやタオル、手ぬぐいでくるむ |
| マットの表面も滑る | 枕の下にフリースや着替えを1枚敷く |
| 枕が丸くて硬い | 平たくつぶし、上に柔らかい物を入れる |
| 寝返りで枕が逃げる | 寝袋のフードの中に枕を入れる |
| マットと枕が別々に動く | 細引きやゴムで枕をマットに留める |
海外のハイカーのフォーラムでも、衣類を詰めた袋はエア枕と同じように夜中に滑っていく、という報告があります。代用だからずれるわけではないんですね。
Tシャツや手ぬぐいをかぶせて滑りを止める
一番手軽なのは、枕を布でくるむ方法です。ナイロン地の袋に直接顔を当てると、頭が滑るうえに汗で肌に張り付きます。Tシャツをかぶせるか、手ぬぐいを1枚敷くだけで、寝心地はかなり変わります。
Hondaのアウトドア情報サイトも、ツルツルした素材の枕は頭がずれ落ちやすいと指摘しています。対策として勧めているのは、クッションカバーなどの使用です。山では、Tシャツや手ぬぐいがカバーの代わりになります。
Tシャツは袋を包むようにかぶせ、余った裾を枕の下に挟むと外れにくくなります。肌に当たる面が布になるので、汗で張り付く不快感も減ります。
マット側が滑る場合もあります。エアマットの表面もナイロンなどのツルツルした化繊なので、枕とマットの間に引っかかりがありません。枕の下にフリースや着替えを1枚敷くと、枕ごと動くのを抑えられます。
寝袋のフードや細引きで枕を固定する
布でくるんでもずれるなら、枕を固定します。手持ちの物でできるのは、寝袋のフードを使う方法です。フードの中に枕を入れると、フードが枕を包んで寝返りでも逃げにくくなります。
この方法は、小ぶりの枕ほど向いています。大きな袋に服をたくさん詰めると、フードに収まりません。フードに入れるつもりなら、中身を少なめにして平たく作ってください。
マット側に固定する手もあります。マットの両側に細引きやゴムを回し、その間に枕を挟む方法です。枕の袋の紐を、マットのループなどに結ぶ人もいます。どちらも海外のハイカーの間で紹介されている工夫です。
紐やゴムを使うときは、顔や首に触れない位置で留めてください。寝ている間に絡まると、かえって眠れなくなりますよね。
寒い夜はダウンジャケットを着て枕の中身が消える
寒い夜はダウンジャケットを着て寝るので、枕に詰めていた中身がそのまま消えます。枕はレインウェアや着替えなど「夜に着ない物」で作っておくと、防寒着を着込んでも枕が残ります。

山の夜って、夏でもぐっと冷えるんだよね。
そうなんですよね。そのとき枕に入れていたダウンを着たら、枕はどうなるのか。一緒に考えてみましょう。
テント泊では、行動中の防寒と夜の防寒を同じ保温着でまかなうのが基本です。夜専用の服まで持つ人は少ないと思います。すると、枕の中身になる柔らかくてかさのある服は、ほぼ保温着だけになります。
寝袋の温度帯が足りない夜は、保温着を着て寝袋に入るのが手持ちでできる対策です。着れば、その分だけ枕はしぼみます。海外のハイカーのレビューでも、予想外に冷えた夜にジャケットを着たら、残った物では寝心地が悪かったという声が繰り返し出ています。
僕自身、山の寒さには何度か驚かされています。槍ヶ岳に登った2日目は雨で寒く、フリースかインナーダウンが欲しくなりました。友人のジャケットを借りてしのいだほどです。10月に穂高岳山荘のテント場で泊まったときも、テントの中にカイロを持ち込んでいました。
では、防寒着は着るのと枕に回すのと、どちらがいいのか。Hondaのアウトドア情報サイトが、ナンガ直営店のスタッフの協力で行った室内実験が参考になります。寝袋はナンガ オーロラライト600DXで、入って10分後の寝袋内の温度を比べたものです。
| 服装 | 寝袋内の温度(10分後) | 被験者の感想 |
|---|---|---|
| 肌着のみ | 38.1℃ | じわじわ暖かいが、暖まると肌がベタつく |
| 肌着+フリース | 37.2℃ | 最もバランスが良く好み |
| 肌着+ダウンジャケット | 35.0℃ | 早く暖まるが首まわりが窮屈 |
| 肌着+フリース+ダウン | 34.9℃ | 暖かいがかさばって窮屈。最も寝心地が悪い |
試験前の寝袋内は29.0℃でした。記事の結論は、ただ着込めばいいわけではない、というものです。室内での1例なので、寒い山での保温力を測った結果ではありません。
ここから言えるのは、寝袋の温度帯に余裕がある夜なら、ダウンを枕に回しても損は小さいということ。一方で、温度帯が足りない夜は話が別です。寒い夜は枕より保温を優先するのが基本になります。
低体温症は、寒さ・風・濡れが重なると夏山でも起こります。枕の寝心地のために、寒さを我慢して防寒着を脱がないでください。
夜に着ないレインウェアと着替えで枕を作る
寒い夜でも枕を残すには、中身を夜に着ない物で組みます。代表はレインウェアです。乾いていれば夜に着ないことが多く、朝まで枕の中身として残ります。
ただ、レインウェアは量が少なめです。モンベルのレインウェア上下の例では、収納容積は合わせて約1.6L。しかも詰めると硬めなので、着替えやタオルで量と柔らかさを補います。
手持ちで組める工夫を表にまとめました。
| 工夫 | 中身・やり方 | ねらい |
|---|---|---|
| 夜に着ない物で枕を作る | 乾いたレインウェア上下・着替え・タオル・空いた袋 | 防寒着を着ても中身が減らない |
| 足りない高さを外から補う | 靴やザックをマットの頭側の下に差し込む | 中身が少なくても頭側を上げられる |
| ダウンは寝袋の上から掛ける | 枕は別の物で作る | 着込む窮屈さを避けつつ保温を足す |
| エア枕を足す | 空気 | 衣類に頼らないので、寒い夜でも高さが変わらない |
| エア枕に衣類をかぶせる | エア枕+フリースやタオル | 滑りと硬さを和らげ、衣類は少量で済む |
ダウンを寝袋の上から掛ける方法は、先ほどの実験で出た「着込むと窮屈」への対処にもなります。着るか枕にするかの二択で悩む前に、掛け物として使う手も覚えておくと選択肢が広がります。
秋の稜線や連泊では枕の中身を出発前に決める
秋の稜線や残雪期のテント泊では、枕の中身を出発前に決めておくと夜中に困りません。夏の低山なら、夜も保温着を着ずに眠れることが多いです。ところが10月以降や標高の高い稜線では、夜に保温着を着る可能性が高くなります。
僕が10月に穂高岳山荘のテント場に泊まったときは、テントの内側の生地に結露の水滴が付いていました。結露や汗で湿った服を枕に入れると、顔まわりが冷えてしまいます。
連泊では、さらに条件が厳しくなります。行動中に汗や雨で濡れた服は枕に使えず、乾いた服は日を追って減りやすいからです。初日にうまくいった枕が、2日目には作れないこともあります。
出発前に、次の点を確かめておくと安心です。
- 寝袋の温度帯で、夜に防寒着を着ずに眠れそうか
- 夜に着る服と、着ない服を分けたか
- 着ない服だけで枕の高さが出るか、家で一度試したか
- 足りないなら、エア枕を足すか決めたか
山の天気や気温の予報は、直前に変わることがあります。最新の情報を確認し、寒くなりそうなら防寒を優先した装備にしてください。
詰め方を変えても合わない人は専用枕を足す
詰め方を変えても合わないなら、困っている点に合わせて専用枕を足します。滑る・丸いだけなら50gの携帯枕カバー、寒い夜や横向き寝で高さが足りないならエア枕が目安です。
| 代用で起きる問題 | 足す物の方向 |
|---|---|
| 夜中に枕がずれて何度も起きる | マットに固定できるか、滑り止め生地のエア枕 |
| 寒い夜に詰める物がなくなる | 中身が衣類に頼らないエア枕 |
| 横向きで高さが足りず肩が痛い | 厚みが12〜14.5cmあるエア枕 |
| 丸くて硬く首が痛い | 平たい形のエア枕か、フリース製の携帯枕カバー |
| 首の痛みの原因がマットや地面の傾き | 枕より先にマットとテントの張る位置を見直す |
表の最後の行は見落としがちです。枕を買っても首の痛みが直らず、原因はテントを張った場所の傾きやマットの薄さだった、という例もあります。買う前に、寝る場所とマットを一度見直してみてください。
滑る・丸いだけなら50gの携帯枕カバー
代用の弱点が「滑る」「丸い」だけなら、携帯枕カバーが手軽です。フリース製のカバーに、手持ちのタオルや衣類を詰めて使います。外側がフリースなので、ナイロンの袋より頭が滑りにくくなります。
代表的なのは、モンベルのクリマプラス100トラベルピローです。重さは50gで、公式価格は1,980円(税込)。次に紹介する同じモンベルのエア枕より安く、今の代用枕の延長で使えるのが良いところです。使わないときは、ポケットに入る大きさにまとまります。(出典:モンベル公式『クリマプラス100 トラベルピロー』)
注意点もあります。中身は衣類なので、寒い夜に防寒着を着ると中身が足りなくなる点は代用と同じです。公式の説明では、摩擦で毛羽が抜けることがあるとされています。
モンベル クリマプラス100トラベルピロー
代用枕の滑りと丸さを直したい人向け。中身は手持ちのタオルや衣類を使う
価格目安:1,980円(税込・2026年10月時点の公式価格)
服を1枚足すより数十gのエア枕の方が軽い
枕の中身のために服を1枚足すくらいなら、エア枕を足す方が軽く済みます。代表的な保温着の公式重量は163〜305gです。軽量のエア枕は50〜82gなので、服を足すよりエア枕の方が軽いという計算になります。
エア枕は中身が空気なので、寒い夜に防寒着を着ても高さが変わりません。軽さを優先しながら睡眠の質も守りたい人には、この点が一番の利点かなと思います。
主なモデルの公式スペックを並べます。2026年10月に各メーカーの公式ページで確認した値です。
| 製品 | 重量 | 使用時の厚み | 固定・滑り止め |
|---|---|---|---|
| モンベル U.L.エアピロー | 68g | 14.5cm | 対応マットとトグルで連結 |
| シートゥサミット エアロ ウルトラライト ピロー(Regular) | 55g | 11cm | 同社マット付属の面ファスナーで固定 |
| エクスペド ウルトラピロー(M) | 50g | 10cm | 側面のループとコードでマットに結ぶ |
| サーマレスト エアヘッドライト ピロー(Regular) | 60g | 10cm | 滑り止め生地 |
国内の公式価格が分かるのはモンベルで、U.L.エアピローが5,280円、幅広のワイドが6,380円(いずれも税込)です。海外メーカーの国内価格は、購入する店で確かめてください。サーマレストのエアヘッドライトは、2026年10月時点の公式ページで在庫切れの表示でした。(出典:モンベル公式『U.L.エアピロー』)
選ぶときは、まず厚みを見ます。横向きで寝るなら厚みのあるモデル、仰向けなら空気を抜いて低めに使います。逆止弁や微調整のバルブがあると、寝転んだまま少しずつ空気を抜けて便利です。
幅と寝袋のフードの関係も見ておきたい点です。幅が広いほど頭は落ちにくい反面、重くなり、フードに入りにくくなります。シートゥサミットは、Regularならフードに収まり、Largeは入らない場合があると公式に説明しています。(出典:Sea to Summit公式『Aeros Ultralight Pillow』)
マットに固定する方式は、同じメーカーのマットとの組み合わせが前提のものがあります。手持ちのマットと合うかを確認し、合わなければ滑り止め生地やカバーの有無で選ぶのが現実的です。
シートゥサミット エアロ ウルトラライト ピロー
Regularは55gで、寝袋のフードに収まるサイズ。同社のマットとは面ファスナーで固定できる
エクスペド ウルトラピロー
Mサイズは50g。側面のループと付属のコードでマットに結べる
パンクや浮遊感などエア枕で後悔しやすい点
エア枕は軽くて便利ですが、買ってから後悔しやすい点もあります。中身が空気なので、パンクや空気の抜けはどうしても気になりますよね。リペアパッチの有無は、買う前に確かめたいポイントです。モンベルでは、U.L.エアピローには付属し、U.L.コンフォートシステムピローには付属しません。
空気の上に頭を載せる、ふわふわした浮遊感が苦手な人もいます。家と同じ感覚でパンパンに膨らませると、高くて硬くなり、頭が転がりやすいです。空気を少し抜き、上にフリースやタオルをかぶせると落ち着きやすくなります。
メーカー各社の公式も、空気の量で高さと硬さを調整するよう案内しています。最初は少なめに入れ、寝転んでから足していくと合わせやすいです。
買う前に確かめたいこと
大きいサイズは重く、寝袋のフードに入らないことがあります。マット連結式は、手持ちのマットが別メーカーだと固定できない場合があります。首の痛みの原因が、枕ではなくマットや地面の傾きのこともあります。
寝心地を優先したい人向けに、エア芯の上に化繊綿を重ねたハイブリッド型もあります。ただ、重さは160〜220gとエア式の約3倍です。軽さを重視するなら、エア式に衣類をかぶせる組み合わせで十分かなと思います。
スペックや価格は変わることがあります。正確な情報は、各メーカーの公式サイトをご確認ください。
テント泊の枕の代用でよくある質問
ザックをそのまま枕にしてもいいですか?
頭の下に直接置くのはおすすめしません。ザックは硬く、高さも出すぎて首に負担がかかりやすいです。使うなら、マットの頭側の下に差し込んで傾斜を付ける補助にとどめ、その上に衣類を詰めた袋を置いてください。
ダウンジャケットを袋に詰めて寝ると、ダウンが傷みませんか?
一晩詰める程度なら、問題は小さいとされています。モンベル公式の手入れ案内が避けるよう求めているのは、押しつぶしたまま長い期間保管することです。帰宅後は袋から出し、ゆったり保管すれば安心です。
エア枕だけだと頭が滑るのはなぜですか?
表面のナイロン地が滑りやすいことと、空気の入れすぎが主な原因です。空気を少し抜いて頭が沈むくらいにし、Tシャツやタオルをかぶせると落ち着きやすくなります。滑り止め生地やカバー付きのモデルを選ぶ方法もあります。
キャンプ用のフォーム枕は登山にも使えますか?
使えなくはありませんが、登山のテント泊にはあまり向きません。サーマレストのフォーム枕は230〜450gあり、軽量エア枕の数倍の重さでかさばります。車で運ぶキャンプ向きと考え、登山では代用かエア枕を選ぶ方が荷物を抑えられます。
山小屋に泊まるときも枕は必要ですか?
枕を含む寝具が用意されている山小屋なら、枕を持っていく必要はありません。寝具の内容や持参品は小屋ごとに違うので、予約のときに確認しておくと安心です。僕が泊まった富士山の山小屋でも、寝床に枕が用意されていました。山小屋泊とテント泊を組み合わせる山行なら、テントの夜の分だけ代用枕を考えれば十分です。
まとめ:テント泊の枕はまず代用、合わなければエア枕
服を詰めるだけで枕になるなんて、思ったより簡単なんだね。
そうですね。ただ寒い夜は中身が減るので、そこだけ出発前に考えておきましょう。
テント泊の枕は、まず手持ちの衣類とスタッフサックで代用するのがおすすめです。追加の重さはほぼゼロで、詰め方と高さを整えれば十分眠れます。

- 大きめの袋に硬い物を下、柔らかい物を上に詰め、横に寝かせて平たくつぶす
- 高さは仰向けなら低め、横向きなら肩幅ぶん高め。寝転んで確かめて調整する
- 滑るなら布でくるみ、ずれるなら寝袋のフードやマットに固定する
- 寒い夜は防寒着を着るので、枕は夜に着ない物で作っておく
- 滑る・丸いだけなら携帯枕カバー、高さや寒さで困るならエア枕を足す
どの数字も、あくまで一般的な目安です。体格や寝る姿勢で合う枕は変わるので、家で一度試してから山に持っていくと安心ですよ。
ギアの仕様や価格は、各メーカーの公式サイトで最新の情報をご確認ください。首や肩の痛みが続く場合は、医療機関など専門家にご相談ください。
