こんにちは、YAMA-GO編集部のりょうです。関西を拠点に、北アルプスを中心にULスタイルで山を楽しんでいます。このブログYAMA-GOでは、実際に使ったギアのレビューや選び方、山のノウハウなんかを発信しています。
登山グローブの夏用選びって、正直けっこう迷いますよね。夏山の手袋は必要なのか、暑いなら素手でいいのか、岩場や鎖場ではフルフィンガーがいいのか、フィンガーレスでも大丈夫なのか、僕も最初はかなり適当に選んでいました。
登山グローブのおすすめを探していると、モンベルやワークマン、スマホ対応、UVカット、滑り止め、薄手、指なし、レディース、メンズなど、いろいろ出てきます。選択肢が多いのはありがたい反面、どれが自分の山行に合うのか分かりにくいところです。
今回は、夏の登山グローブについて、僕自身が低山、アルプス縦走、岩場のあるルート、UL寄りの軽量装備で使ってきた感覚をもとに整理してみます。絶対にこれが正解という話ではなく、失敗も含めて、夏山で手を守るための現実的な選び方をまとめます。
- 夏の登山でグローブが必要になる場面
- フルフィンガーとフィンガーレスの使い分け
- スマホ対応やUVカットなど機能の見方
- ワークマンや登山ブランドを選ぶときの考え方
夏の登山グローブは必要?
まずは、そもそも夏の登山でグローブが必要なのかというところから整理します。暑い季節なので素手で歩きたくなる気持ちはよく分かりますが、実際の山では、手を守りたい場面が思った以上に多いです。

夏山で手袋が必要な理由
夏山でグローブを使う一番の理由は、防寒というよりも、手の保護です。木の枝、岩、ザレた斜面、鎖、ロープ、転倒時の地面など、登山中に手が触れるものは意外と荒いものが多いんですよね。
僕も以前は、夏は暑いからグローブはいらないかなと思って、低山では素手で歩くことがありました。でも、ちょっとした下りでバランスを崩して手をついたとき、手のひらをザラッと擦ってしまって、そのあとストックを握るたびに地味に痛かったことがあります。
大きな怪我ではないのですが、こういう小さなストレスが積み重なると、山行全体の快適さがけっこう変わります。特に日帰りではなく縦走中だと、翌日以降もその手で岩をつかんだり、テントを張ったり、クッカーを扱ったりします。
夏の登山グローブは、暑さ対策の邪魔になる装備ではなく、手を守るための軽い保険として考えると選びやすいかなと思います。
もちろん、すべての山で必ず着けっぱなしにする必要はありません。整備された樹林帯をのんびり歩くなら、ザックのポケットに入れておいて、必要な場面だけ使うのでも十分です。
岩場や鎖場の怪我防止
岩場や鎖場があるルートでは、夏でもグローブを持っていくことが多いです。岩に手をかける場面では、手のひらや指先を擦りやすいですし、鎖は日差しで熱くなっていたり、逆に朝方は冷たかったりします。

鎖場では、素手のほうが感覚が分かりやすいという人もいます。そこは好みもありますが、僕の場合は、ある程度フィット感のある薄手グローブを使うほうが安心して動けます。
特に注意したいのは、軍手のように厚くて滑りやすいものです。綿の軍手は汗を吸うと乾きにくく、濡れると冷えやすいです。岩や鎖を握ったときにズレる感覚も出やすいので、登山用としてはあまり積極的には選びません。
岩場で使うなら、手のひら側に滑り止めがあり、指先までしっかり覆えるフルフィンガーが扱いやすいです。薄手でも、手のひらに補強が入っているものだと安心感があります。
鎖場用に厚すぎるグローブを選ぶと、岩の細かい凹凸や鎖の握り具合が分かりにくくなることがあります。安全に関わる部分なので、実際に店頭で握りやすさを確認できるなら、そのほうが失敗しにくいです。
なお、登山ルートの難易度や岩場の通過可否は、装備だけで判断しないほうがいいです。山域の自治体、登山道管理者、山小屋、警察、気象庁などの最新情報を確認してください。不安があれば登山ガイド等にご相談ください。
UVカットと日焼け対策
夏の登山で意外と忘れがちなのが、手の甲の日焼けです。顔や首には日焼け止めを塗っていても、手の甲は塗り直しを忘れやすいんですよね。
僕はアルプスの稜線歩きで、手の甲だけ真っ赤になったことがあります。ストックを持っていると手の甲がずっと上を向くので、晴れた日はかなり焼けます。環境省「紫外線環境保健マニュアル2015」でも、高い山では紫外線の影響に注意が必要とされています。標高が高い場所では紫外線の影響も強くなりやすいので、油断しないほうがいいです。

UVカット機能のある薄手グローブは、日焼け止めの塗り直しが面倒な場面でも便利です。特にロングトレイルや縦走では、毎回しっかり塗り直すのが難しいこともあるので、物理的に覆ってしまうのはかなり楽です。
フィンガーレスの場合、指先は使いやすい反面、指の先端や関節まわりは焼けやすくなります。日焼け対策を優先するなら、フルフィンガーのほうが安心です。
ただし、UVカット性能は製品によって差があります。UPFは布地を通過する紫外線量に基づく指標です。ただし、濡れ、伸び、摩耗、洗濯などで実使用時の効果や使用感は変わるので、購入前に公式情報を確認しておくと安心です。
汗による滑りを防ぐ
夏の登山では、とにかく汗をかきます。手汗でストックのグリップが滑ったり、岩をつかむときにぬるっとしたりすることもあります。
特にストックを長時間使う人は、グローブのありがたみを感じやすいと思います。素手でストックを握り続けると、汗で滑るだけでなく、手のひらにマメができることもあります。
僕は夏の長い下りで、手汗とストックの摩擦で手のひらがヒリヒリしたことがあります。それ以来、軽い山でも薄手のグローブをザックに入れるようになりました。
滑り止めは、全面に強く入っているものより、必要な場所に自然に効くくらいのものが使いやすいです。滑り止めが強すぎると、ストックの持ち替えやスマホ操作のときに引っかかる感じが出ることがあります。
汗対策で選ぶなら、通気性、速乾性、フィット感の3つを見るのが分かりやすいです。要するに、蒸れにくく、濡れても乾きやすく、手の中でズレにくいものですね。
高山の防風と冷え対策
夏でも、標高が上がると手が冷えることがあります。特に稜線で風が強い日、朝の出発直後、雨に濡れたあと、休憩中などは、思ったより指先が冷たくなります。
夏用の薄手グローブは冬用ほど暖かくありませんが、風を直接受けないだけでも体感は変わります。僕は北アルプスの稜線で、半袖でも歩ける気温なのに、風で指先だけ冷えるという場面を何度も経験しています。
冷えやすい人や、標高の高い山に行く人は、夏用グローブに加えて、薄手の防風グローブやレイングローブを組み合わせるのもありです。ULスタイルでも、手先の冷え対策は削りすぎないほうがいいと感じています。
ただ、暑い低山で防風性の高いグローブを使うと、蒸れて不快になりやすいです。夏のグローブ選びでは、保温性よりも通気性を優先して、寒さが心配な山では別の薄手防風アイテムを足すほうが調整しやすいです。
登山グローブの夏向け選び方
ここからは、夏向けの登山グローブをどう選ぶかを具体的に見ていきます。フルフィンガー、フィンガーレス、スマホ対応、ワークマン系の作業用、登山ブランドの違いまで、実際に選ぶときの判断材料を整理します。

フルフィンガーの選び方
フルフィンガーは、指先まで覆うタイプのグローブです。夏には暑そうに感じますが、岩場、鎖場、日焼け対策、虫や枝からの保護を考えると、かなり頼れる選択肢です。
僕が夏山で一つだけ持っていくなら、基本は薄手のフルフィンガーを選ぶことが多いです。理由はシンプルで、守れる範囲が広いからです。暑ければ外せばいいですが、指先を守りたい場面でフィンガーレスだと少し不安が残ります。
選ぶときにまず見たいのは、生地の薄さと通気性です。夏用なら、手の甲側はメッシュや薄手素材、手のひら側は滑り止めや補強があるタイプが使いやすいです。
次に大事なのがフィット感です。大きすぎるグローブは、岩や鎖を握ったときに中で手がズレます。逆に小さすぎると、指先が突っ張って疲れます。試着できるなら、手を開く、握る、ストックを持つ動きをしてみるのがおすすめです。
縫い目の位置も地味に重要です。指先や手のひらの縫い目が当たると、長時間の行動で気になってきます。特にストックを使う人は、グリップを握ったときに縫い目が食い込まないか確認すると失敗しにくいです。
夏のフルフィンガーは、厚さよりも薄さ、保温性よりも通気性、頑丈さよりも操作性を重視すると使いやすいです。
| 見るポイント | 確認したい内容 | 向いている山行 |
|---|---|---|
| 通気性 | 手の甲が蒸れにくいか | 低山、夏の縦走、長時間歩行 |
| 滑り止め | 手のひらが岩やストックで滑りにくいか | 岩場、鎖場、ストック歩行 |
| フィット感 | 握ったときに中でズレないか | 全般 |
| 速乾性 | 汗や雨で濡れても乾きやすいか | 縦走、沢沿い、雨天の可能性がある山 |
フィンガーレスの選び方
フィンガーレスは、指先が出ているタイプのグローブです。スマホ、カメラ、地図、補給食の袋、ジッパーなどを扱いやすいのが魅力ですね。
夏の低山や、危険な岩場が少ないルートでは、フィンガーレスの快適さはかなりあります。手のひらは守りつつ、指先の感覚は残るので、細かい作業がしやすいです。
僕も写真を撮りながら歩く日や、行動中にスマホで地図をよく確認する日は、フィンガーレスを選ぶことがあります。グローブをいちいち外さなくていいので、行動のテンポが崩れにくいです。
ただし、フィンガーレスは指先の保護が弱いです。岩に指をぶつけたり、枝に引っかけたり、日焼けしたりするリスクは残ります。鎖場や岩稜帯が多いルートでは、僕はフルフィンガーを選ぶことが多いです。
選ぶときは、指の切れ目が痛くないかを見てください。指の付け根に生地の端が当たると、長時間で気になってきます。また、手のひら側のクッションが厚すぎると、ストックや岩の感覚がぼやけることがあります。
フィンガーレスは涼しくて便利ですが、岩場や鎖場での指先保護はフルフィンガーに劣ります。ルートの状況に合わせて選ぶのが大事です。
スマホ対応グローブ
スマホ対応グローブは、指先に導電素材が使われていて、グローブを着けたままスマホを操作できるタイプです。登山アプリで地図を確認する人には、かなり便利な機能です。

ただ、個人的には、スマホ対応は便利だけれど過信しすぎないほうがいいと思っています。新品のときは反応がよくても、汗や汚れ、摩耗で反応が鈍くなることがあります。
また、厚手のグローブや指先が余るサイズだと、細かいタップがしにくいです。地図の拡大縮小や文字入力は、結局グローブを外したほうが早いこともあります。
夏用でスマホ対応を選ぶなら、薄手で指先に余りが出にくいものが使いやすいです。特に親指と人差し指が対応しているかは確認しておきたいところです。
僕の場合、スマホ対応グローブは地図の現在地確認や写真を1枚撮るくらいなら便利に使えています。一方で、細かいルート検索や長文入力は、立ち止まってグローブを外して操作します。そのほうが落下や誤操作も減らせます。
スマホ対応は必須ではありませんが、地図アプリを頻繁に見る人にはかなり実用的です。特にソロ山行や初めてのルートでは、グローブを外す回数が減るだけでも小さな安心感があります。
ワークマンの暑熱対策
夏の登山グローブを探していると、ワークマンの冷感系やUVカット系の手袋が候補に入ってくる人も多いと思います。製品によって機能や素材は異なるため、購入時に公式の商品ページでUVカット、接触冷感、素材などを確認しておくと安心です。価格が手に取りやすく、作業用として作られているので、手の保護という意味では使いやすいものもあります。

僕も低山や軽いハイキングでは、ワークマン系の薄手手袋を試したことがあります。良かったのは、気軽に使えることです。岩や木に触れて汚れても、価格的にあまり神経質にならずに使えます。
暑熱対策として見るなら、接触冷感、吸汗速乾、通気性、UVカットといった表記が参考になります。要するに、暑い場所で作業する人向けに、汗や日差しへの対策をした素材ということです。
ただし、作業用手袋と登山用グローブは、想定している動きが少し違います。作業用は荷物を持つ、工具を扱う、摩耗に耐えるといった用途が中心で、登山用はストックを握る、岩をつかむ、長時間歩く、濡れて乾かすといった使い方を考えて作られていることが多いです。
そのため、ワークマンを選ぶなら、まずは低山やハイキングで試すのがいいと思います。いきなり長い縦走や岩稜帯の本番装備にするより、自分の手に合うか、汗で蒸れないか、滑り止めが強すぎないかを確認してから使うほうが安心です。
価格だけで選ぶと、濡れたときの乾きやすさや長時間のフィット感で不満が出ることがあります。安いから悪いという話ではなく、山行内容との相性を見るのが大事です。
ブランド別の特徴
登山グローブは、ブランドごとに考え方が少し違います。ここでは特定の商品を一つに絞るのではなく、選ぶときの見方として整理します。価格や仕様は変わることがあるので、正確な情報は各ブランドの公式サイトをご確認ください。

モンベルは、日本の山で使いやすいベーシックな選択肢が多い印象です。サイズ展開や用途別のラインナップが見つけやすく、初めて登山用グローブを買う人にも選びやすいです。店舗で試着しやすいのも大きいですね。
ファイントラックは、公式ラインナップを見ると、レイヤリングやグローブカテゴリを展開しています。筆者の使用感としては、汗処理やレイヤリングの考え方が好きな人に合いやすいブランドだと感じます。ドライ系のウエアと同じで、濡れや蒸れをどう逃がすかを重視したい人には見ておきたい選択肢です。
ブラックダイヤモンドは、公式ラインナップを見ると、クライミンググローブやマウンテニアリンググローブを展開しています。筆者の使用感としては、クライミングや岩場のイメージが強く、耐久性やグリップ感を重視したい場面で候補に入ります。岩稜帯や鎖場が多い山に行く人は、こういう方向性のグローブも見ておくと選択肢が広がります。
アウトドアリサーチは、公式ラインナップを見ると、Sun ProtectionカテゴリやUPF製品群を展開しています。筆者の使用感としては、サングローブ系のように日差し対策を意識したアイテムが見つかるブランドです。夏の稜線、日差しの強い縦走、海外トレイルのような開けた場所を歩く人には相性がいいと思います。
ワークマンは、登山専用品ではないものの、価格と手に入りやすさが魅力です。低山や予備用として試しやすい一方で、登山用としてのフィット感、乾きやすさ、耐久性は自分の山行で確認したいところです。
| ブランド | 見やすい特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| モンベル | 用途別に選びやすく、店舗で試しやすい | 初めて登山用を買う人、迷わず選びたい人 |
| ファイントラック | レイヤリングやグローブカテゴリがある | 蒸れや汗冷えが気になる人 |
| ブラックダイヤモンド | クライミングやマウンテニアリング系の選択肢がある | 岩稜帯や鎖場を歩く人 |
| アウトドアリサーチ | Sun ProtectionカテゴリやUPF製品群がある | 稜線歩きや日焼け対策を重視する人 |
| ワークマン | 価格が手頃で試しやすい | 低山用、予備用、まず試したい人 |
ブランド選びで大事なのは、有名かどうかよりも、自分の山行に合うかどうかです。僕なら、岩場が多い日は耐久性とグリップ、長い稜線歩きならUVカットと通気性、低山なら価格と気軽さを重視します。
購入前には、できれば公式サイトや店舗で最新の仕様を確認してください。素材、サイズ、対応シーズン、スマホ対応の有無は変更されることがあります。
夏の登山グローブまとめ
夏の登山グローブは、暑いから不要と考えるより、必要な場面で手を守るための軽い装備として考えると選びやすいです。特に岩場、鎖場、日差しの強い稜線、ストックを長時間使う山行では、持っているだけで安心感が変わります。

最初の一つとして選ぶなら、僕は薄手のフルフィンガーをおすすめしやすいです。指先まで保護できて、日焼け対策にもなり、岩場や鎖場にも対応しやすいからです。
一方で、スマホやカメラ操作を重視する人、整備された低山中心の人は、フィンガーレスもかなり快適です。どちらが正解というより、山行内容と自分の使い方で選ぶのがいいですね。
ワークマンのような手頃な手袋も、低山や予備用としては試す価値があります。ただし、長時間の登山、雨、岩場、縦走では、登山用グローブのフィット感や乾きやすさが効いてくる場面もあります。
夏の登山グローブ選びは、涼しさ、保護力、操作性、乾きやすさのバランスを取ることが大切です。全部を完璧に満たす一枚はなかなかないので、自分がよく行く山で何を優先するかを決めると選びやすくなります。

安全に関わる装備は、体格、経験、ルート、天候によって合うものが変わります。この記事の内容はあくまで一般的な目安として、山域の自治体、登山道管理者、山小屋、警察、気象庁などの最新情報を確認してください。天候判断では気象庁「天気予報」などの一次情報も確認しておくと安心です。不安があれば登山ガイド等にご相談ください。
僕自身も、今でも山によってグローブを使い分けています。軽さを優先したい日もあれば、少し重くても手の保護を優先したい日もあります。夏山を気持ちよく歩くために、自分の山行に合う一枚を探してみてください。