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登山アプリ比較|YAMAPとヤマレコどっち?実使用歴から解説

登山アプリYAMAPとヤマレコどちらを選ぶか迷うイメージ

こんにちは、YAMA-GO編集部のりょうです。関西を拠点に、北アルプスを中心にULスタイルで山を楽しんでいます。このブログ「YAMA-GO」では、実際に使ったギアのレビューや選び方、山のノウハウなんかを発信しています。

登山アプリって、名前は聞くけれど結局どれを入れればいいのか、正直けっこう迷いますよね。無料でどこまで使えるのか、課金する価値があるのかも、ストアの説明を読んだだけでは分かりにくいです。

僕は北アルプスの山行でヤマレコに記録を残しながら歩いてきて、助かった場面もログが飛んで困った場面も両方経験しました。この記事ではYAMAPとヤマレコのどちらを選ぶかを、実際の使い方の場面から整理していきます。

  • YAMAPとヤマレコのどちらを選ぶかの結論と決め方
  • 無料プランで地図が足りなくなる境目
  • 電波の無い稜線でGPSがどう動くか(実際にログが飛んだ話も)
  • 有料プランの料金差と、課金して後悔しやすいパターン

登山アプリ比較の結論は実質2択

結論から言うと、まず無料で1本入れるならYAMAP、記録と計画を作り込みたいならヤマレコです。他人の記録を読んで計画を立て、家族に位置を共有するところまで1本で済ませたいなら、候補はこの2つに絞られます。

YAMAPとヤマレコの結論を左右に並べた図。気軽に始めるならYAMAP、記録と計画を作り込むならヤマレコと対比している
ゴウ
ゴウ

登山のアプリって、もっとたくさんあるんじゃないの?どうやって2つに絞ったの?

地図だけのアプリにも良いものがあるんですけど、記録の共有と家族の見守りまで入れると、自然にこの2択になるみたいですよ。

りょう
りょう

YAMAPは累計540万ダウンロード(2025年11月時点)、ヤマレコのアプリは2023年9月に100万ダウンロードを超えたと公表されています。使う人が多いアプリほど、下調べに使える他人の記録も増えていきます。

つまりどちらを選んでも、情報が集まらなくて困ることにはなりにくいということですね。差が出るのは、無料でできる範囲と、記録をどこまで作り込めるかの部分です。

アプリ性格課金の形
YAMAP活動日記中心でコミュニティが大きい月額または年額
ヤマレコ山行記録と計画の作り込みが厚い月額または年額
ジオグラフィカ地図と現在地に特化した読図向け買い切り
ヤマチズ(山と高原地図)昭文社の登山地図をそのまま使えるサブスクまたは単品購入

地図と現在地だけで良く、記録の共有も見守りも要らないなら、買い切りのジオグラフィカという選び方もあります。

初心者はYAMAP、記録派はヤマレコ

最初の1本で迷ったら、まわりに使っている人が多いYAMAPから入れるのが無難かなと思います。地図の落とし方も記録の作り方も、聞ける相手が多いのは始めたばかりの時期には地味に大きいです。

一方で、無料のままで安全面の助けが欲しいならヤマレコに軍配が上がります。予定ルートを外れたときの音と振動の警告が、ヤマレコでは無料でも使えます。YAMAPで同じことをしたいならプレミアムが必要です。

家族への位置共有も分かれます。ヤマレコの「いまココ」は見守る側が完全無料でユーザー登録も不要、YAMAPの無料プランはメール通知で通知先1件までという設計です。

山に行くのは自分でも、待っている家族の手間まで含めて考えると、ここは意外と決め手になりますよね。

こんな人向いているアプリ理由
まず1本入れたい・低山日帰りYAMAP使っている人が多く、情報や聞ける相手を探しやすい
無料で警告と見守りを使いたいヤマレコルート外れ警告と「いまココ」が無料で使える
記録と写真を蓄積したいヤマレコ写真容量と非公開記録の枠をプランで選べる
縦走の計画を作り込みたいヤマレコらくルートで標準コースタイムを合計できる

YAMAP(YAMAPプレミアム)

使っている人が多く、最初の1本として情報を探しやすいのが強み。無料でも地図表示とGPSログ記録は使えます

価格目安:年割5,700円/年・月額780円/月(2026年8月時点)

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ヤマレコ(プレミアムプラン)

無料でもルート外れ警告と「いまココ」が使え、計画づくりと記録の蓄積を重視する人向け

価格目安:年間払い4,900円/年・月間払い780円/月(2026年8月時点)

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買い切り派は2500円のジオグラフィカ

毎年お金を払い続けたくないなら、買い切りのジオグラフィカが選択肢になります。機能制限の解除はiOS版が2,500円、Android版が960円の買い切りで、月額はかかりません(いずれも2026年8月時点)。

無料のままでも地図表示と現在地はほぼ使えて、主な制限はトラックログの記録回数です。10回までという枠ですが、動画広告を1回見ると1回分増えるので、年に数回の登山なら無料で回せる作りになっています。ほかにも一括キャッシュの回数や海外用の一部地図、トラックの編集機能に制限があり、これらも課金でまとめて解除されます。

そのかわり、YAMAPやヤマレコのように他人の記録を読んで回れる公開コミュニティはありません。記録はGPXやKMLで書き出してメールやクラウド経由で渡せますし、ジオグラフィカクラウドのグループに現在地を送ることもできますが、家族の見守りを前提に作られたサービスではないので、そこを期待するなら別の手段と組み合わせる形になります。読図の道具として割り切って使うアプリだと考えると分かりやすいかなと思います。

地図は画面に表示した範囲が自動でたまるキャッシュ方式で、期間や容量によって古いものは自動で消えます。確実に残したい範囲は、一括キャッシュの機能で先に落としておく必要があります。

課金はストアのアカウントに紐づくので、iPhoneからAndroidへ機種を変えるともう一度課金が必要になります。

昭文社の登山地図をそのまま使いたいなら、ヤマチズアプリという選択肢もあります。サブスク版は月額500円・年額4,800円、単品購入版は1エリア800円(2026年2月20日改定・旧価格650円)です。

紙の「山と高原地図」を買うとアプリ6ヶ月無料のクーポンが付くので、まず紙とクーポンで試してから決めるのも手ですよ。

ジオグラフィカ

地図と現在地に特化した読図向けアプリ。記録の共有や見守りは付かないぶん、月額なしで使い続けられます

価格目安:iOS版2,500円・Android版960円の買い切り(2026年8月時点)

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YAMAPとヤマレコの違いはどこに出る

違いが出るのは地図を落とせる枚数の考え方、記録と計画の作り込み、家族への位置共有の3か所です。地図そのものはどちらも国土地理院の地形図がベースなので、見やすさで大きく差がつくわけではありません。

YAMAPは活動日記を中心にしたコミュニティ寄りの作りです。無料の地図枚数を強めに絞るかわりに、ルート外れ警告や到着時刻予測といった安全支援をプレミアムの価値にしています。

ヤマレコは山行記録と計画づくりが厚いアプリです。地図上で分岐をつないで計画を作る「らくルート」、全ユーザーの軌跡を重ねた「みんなの足跡」、条件を細かく絞れる詳細検索などが揃っています。

力の入れどころが違う

YAMAPは「みんなの活動を見せる」方向、ヤマレコは「自分の山行を作り込む」方向に強いアプリです。同じ登山地図アプリでも、無料で開放している範囲が思想の違いとして出ています。

地図の見やすさと記録の作り込み

記録の作り込みという点では、僕はヤマレコの方を使い込んできました。下山後に残る数値が細かく、次の計画の余裕度を決める根拠になるのが理由です。

たとえばヤマレコに残っている僕の記録(2021年10月6〜7日・穂高/記録ID 3608544)では、GPSの行動時間が12時間54分、距離14.9km、登り1915m、下り578mという数値が出ています。

体力度は5、歩くペースは標準の0.8〜0.9(速い)という判定でした。標準コースタイムに対して自分が何割で歩けたかが分かると、次の山で行程を詰めるか余裕を持たせるかを決めやすくなります。

1日目は6時50分に上高地を出て、岳沢小屋が8時55分、紀美子平が12時16分、前穂高岳の山頂が13時15分。奥穂高岳を16時21分に通過して、テント場に着いたのが17時4分でした。

こうして区間ごとの時刻が残ると、自分がどこで時間を食うのかという癖が見えてきます。正直、前穂から奥穂の区間は本当にしんどくて、仲間と何度も「あれが奥穂か?」と騙され続けた区間でした。

項目YAMAPヤマレコ
計画の作り方ルートの合計時間と休憩時間を設定できるらくルートで分岐をつなぎ標準コースタイムを合計
他人の軌跡無料ではダウンロード不可「みんなの足跡」は無料でも夏道を参照できる
記録の書き出し無料は自分の日記のみGPX出力アプリからGPX書き出しに対応
写真無料は1日記あたり10枚無料は月100MBまで・総容量1GB

写真をたくさん残したいならヤマレコの容量、活動日記としてサッと共有したいならYAMAPという住み分けになりますね。

家族の安心はみまもりかいまココ

家族に安心してもらう目的なら、受け取る側の手間が少ないヤマレコの「いまココ」が使いやすいと感じます。見守る側は完全無料で、アプリを入れなくてもWebから確認できます。

仕組みは、登山者がアプリで発行した認証コードを見守る人に渡すだけ。共有されるのは登山開始から終了までの位置情報だけで、下山後の行動は共有されません。位置は通常5分に1回更新されます。

YAMAPのみまもり機能は考え方が少し違って、圏外での強さが持ち味です。YAMAPユーザー同士がすれ違うとBluetoothで位置情報を交換し、どちらかが電波の入る場所に出たときに家族へ届く仕組みになっています。

この基本技術は2021年8月に特許を取得していて、家族や警察からの問い合わせ窓口の累計対応件数は131件(2021年11月時点)と公表されています。アプリを使う人が多い山域ほど効いてくる仕組みですね。

ゴウ
ゴウ

圏外で位置が止まっちゃったら、家族はすごく心配しちゃうんじゃない?

そうなんですよね。だから僕は、電波が入らない区間の時間帯を先に家族へ伝えておくようにしています。

りょう
りょう

位置が止まったままでも遭難と決まったわけではありません。本人へ連絡し、下山予定時刻まで待ち、山小屋に確認しても分からないときに、最終位置情報と登山計画を持って管轄の警察署へ相談する流れが公式に案内されています。

ヤマレコには2025年7月に追加された「緊急SOS」もあります。設問に沿って現在地やケガの状態、服の色などを入力して家族へ送る機能です。ただし圏外から送るにはau Starlink Directの対応端末で空が見えている必要があり、衛星通信に対応しない端末では電波の届く場所まで出ないと送信できません。

2026年6月からはau Starlink Direct SOSに対応し、対応端末なら圏外でも空が見える場所から通報できるようになりました。利用は無料で、24時間365日の受付とされています。

どちらを選ぶにしても、家族側が「どこを見れば分かるか」を出発前に一度試しておくのが大事です。当日はじめて操作してもらう形にすると、心配だけが増えてしまいます。

無料プランはどこまで使えるか

月に1〜2回、同じ山域に行くだけなら無料で足ります。先に詰まりやすいのは、地図を落とせる枚数と、安全支援の機能が使えるかどうかの2点です。

YAMAPとヤマレコの無料プランで地図を何枚落とせるかを比較した図。YAMAPは月1枚、登録後半年は月2枚、ヤマレコは同時2地図までと示している

YAMAPの無料は、1ヶ月にダウンロードできる枚数そのものが1枚(登録後半年は2枚)に絞られます。アプリに保存できる枚数も同じ数までなので、月をまたがないと次の地図が落とせません。

ヤマレコの無料は「同時に2地図まで」という持ち方で、古い地図を消せば新しい地図を落とせます。行く山を入れ替えながら使うぶんには、こちらの方が窮屈さが少ないです。

項目YAMAP無料ヤマレコ無料(スタンダード)
地図1ヶ月1枚(登録後半年は2枚)同時に2地図まで
ルート外れ警告なし(プレミアム機能)あり
到着時刻予測なし(プレミアム機能)らくルートで標準コースタイム合計は出せる
登山計画の保存2件2件(条件を満たす記録があれば12件)
写真1日記あたり10枚月100MBまで・総容量1GB
記録の参照ダッシュボードは直近1年分非公開にできる記録は10件
広告—表示あり

表を眺めると、無料のままで安全機能まで欲しい人はヤマレコ、まわりと同じアプリで気軽に始めたい人はYAMAP、という整理になりますよね。

YAMAPは登録後半年だけ月2枚落とせるので、この期間が両方を無料で試すのに向いています。

縦走の計画で無料枠が足りない境目

境目はシンプルで、歩く範囲が無料枠で落とせる地図に収まるかどうかです。YAMAPの無料は月1枚(登録後半年は2枚)、ヤマレコの無料は同時に2地図までなので、同じ山域を往復するだけなら足りますが、山域をまたぐ縦走や周回になると足りなくなります。

ジオグラフィカのようにキャッシュで地図をためるアプリなら、等高線が読める詳細と山域全体が見える広域の2縮尺で落としておきたいところです。YAMAPやヤマレコは山域ごとの地図をダウンロードする方式なので、予定ルートがいくつの地図にまたがるかを先に確認しておくのが確実です。

僕が2021年に歩いた穂高の周回は、上高地から岳沢を上がって前穂高岳と奥穂高岳を越え、翌日は涸沢からパノラマコースで新村橋へ下りる行程でした。2日目のログが途中から欠けてしまったので、記録に残った距離は全行程分ではありません。

地図としては岳沢側と涸沢側の両方が必要で、1枚には収まりません。こういう周回や縦走を年に何回もやるなら、地図が無制限になるプレミアムの価値がはっきり出てきます。

逆に、同じ低山を月1回登るだけなら無料で困る場面はほとんどありません。ここは自分の登り方で決まる部分なので、他人の正解がそのまま当てはまらないところですね。

入山前に地図を落としたつもりでも、端末のクリーナー系アプリがキャッシュを消してしまうことがあります。登山アプリを削除対象から除外設定にしておくと安心です。

電波なしの稜線でGPSは使えるか

使えます。現在地の測位は携帯電話の通信を使わない仕組みなので、圏外でも自分の位置は分かります。内閣府の解説でも、みちびきなどの衛星測位は通信ネットワークを必要としないと説明されています。(出典:内閣府 みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)公式サイト『携帯圏外でもスマートフォンのGPSナビが使える「Geographica」』)

電波が届かない稜線でもスマホのGPSだけで現在地が分かる仕組みと、登山前に地図を保存しておく準備を示した図
ゴウ
ゴウ

電波が届かない稜線でも、地図に自分の場所が出るのは不思議だなあ。

僕も最初は不思議でした。位置を測ることと、地図を取りに行くことは別の話なんですよね。

りょう
りょう

圏外で困るのは、位置の測定ではなく地図画像の取得と位置情報の送信です。だから入山前に歩く範囲の地図を落としておけば、稜線でも普通に現在地が読めます。

ただし測位の精度は地形に左右されます。深い谷や尾根の陰では誤差が大きくなるので、尾根の向きや傾斜、目印と突き合わせて現在地を確認する必要があります。

警察庁も遭難防止対策として、登山地図アプリと紙の地図の併用を挙げています。アプリだけに頼らないという前提は、やっぱり崩さない方が良いと思います。

電池の話も外せません。ヤマレコの公式ガイドは予備に10,000mAh以上のモバイルバッテリーを推奨していて、価格は2,000円程度から、重さは200g前後の製品があると案内しています。

節電のために機内モードにすると位置共有が止まり、GPSログを一時停止すると自分の位置がサーバーに残らなくなります。動けなくなったときの手掛かりを自分から捨てることになるので、僕は電池を足す方を選んでいます。

そして、ログは万能でもありません。2021年の穂高では、2日目のGPSログが新村橋から先の分しか残っておらず、時刻もずれていました。

結局、自分で確認したコースタイムを記録に入れ直して残しました。5時10分に穂高岳山荘を出て、涸沢ヒュッテが8時38分、屏風のコルが10時43分、新村橋が13時52分、上高地のバスターミナルに16時10分着という行程です。

アプリのログは便利ですが、こうして飛ぶこともあります。写真の時刻や自分の記憶と突き合わせて直せるように、記録を作り込める方が結果的に助かる場面もあるんですよね。

令和7年の山岳遭難は3,122件・3,623人で、態様別では道迷いが30.9%と最多です。現場から携帯や無線で救助を要請できたのは発生件数の76.3%で、連絡できないケースは今も残っています。(出典:警察庁『令和7年における山岳遭難の概況等』)

槍ヶ岳の岩稜で効いた音と振動

岩場では画面を見ている余裕がありません。だから音と振動で気づける警告が、実際の稜線では効きます。

2018年8月に新穂高温泉から槍ヶ岳へ1泊2日で登ったときは、初日が標準の8時間30分に対して9時間ちょっとかかりました。運動不足がこたえて、槍平小屋から山荘までの後半は完全に失速していました。

2日目は「曇のち雨のち雷雨」の予報だったのでご来光の登頂はやめて、小雨のタイミングを見て7時に穂先へ向かいました。登り30分、下り20分の往復50分ほどですが、強風と雨で山頂に長居はできませんでした。

あの状況でスマホを出して地図を確認する余裕は、正直ありません。梯子を風に流されないように掴むだけで、手はふさがってしまいます。

2019年にジャンダルムを越えたときも同じでした。馬の背やロバの耳は手足の置き場を一手ごとに考えないと進めない場所で、画面を見るために止まる方が危ないと感じました。

だからこそ、ルートを外れたときに音と振動で知らせてくれるかどうかは実用的な差になります。ヤマレコは無料でもこの警告が使え、YAMAPでは同じ役割の機能がプレミアムに入っています。

運用としては、危ない区間は画面を見ずに歩き、休憩のたびに現在地と予定ルートの位置関係を確認する形が現実的かなと思います。

スマホは行動中にすぐ出せる位置のポケットに入れておくと確認の回数が増えます。ザックの奥にしまうと、結局見ないまま歩いてしまいます。

アプリだけに頼らない前提を崩さないなら、紙地図とコンパスの具体的な使い方も押さえておきたいところです。
関連記事:登山の地図とコンパスの使い方|覚えるのは3つの基本操作だけ

関連記事:スマホの電池が減る原因と対策

有料プランの料金差は年800円

年額で比べるとYAMAP年割5,700円、ヤマレコ年間払い4,900円で差は800円です(いずれも2026年8月時点)。月払いは両方780円で同額なので、金額で決まる勝負ではありません。(出典:YAMAP 公式『YAMAPプレミアム』)

YAMAPとヤマレコの有料プラン年額を並べた図。YAMAP年割5700円、ヤマレコ年間払い4900円で差は800円と示している

つまり選ぶ基準はお金ではなく、無料で足りなかった機能がどちらにあるかになります。この差額のために使いにくい方を選ぶ方が、結果的には損だと思います。

サービス有料プランの料金(2026年8月時点)無料お試し
YAMAPプレミアム年割5,700円/年(月あたり475円)・月額780円/月初回のみ1ヶ月
ヤマレコ プレミアム(20GB)年間払い4,900円/年(月あたり408円)・月間払い780円/月30日間
ヤマレコ スーパープレミアム(100GB)10,500円/年(月あたり875円)—
ヤマレコ ウルトラプレミアム(300GB)21,000円/年(月あたり1,750円)—
ジオグラフィカ買い切り(iOS版2,500円・Android版960円)無料のまま試用可
ヤマチズアプリ月額500円・年額4,800円初回ダウンロードから7日間

YAMAPは年割にすると月額プラン比で3,660円、公式の表記で約4ヶ月分お得になります。1年使うつもりがあるなら、年割の方が素直な選び方です。

ヤマレコの上位プランは写真の総容量で分かれています。20GBを超えるほど写真を上げる人は限られるので、多くの人は最安のプランで足りるはずです。(出典:ヤマレコ使い方ガイド『プレミアムプラン(1年自動更新)の容量ごとの料金』)

参考として、YAMAPは月1回以上活動日記を作る人の2人に1人がプレミアムを使っているそうです(2025年3月 ヤマップ調べ)。よく登る人ほど課金しているということですね。

課金して後悔しやすい3パターン

後悔しやすいのは天気の二重払い・使わないのに年額・乗り換えの手間の3つです。どれも課金する前に気づけるものばかりです。

  • 天気を二重に払う。YAMAPプレミアムには詳細天気予報が含まれるので、別に天気アプリを契約すると同じ用途に2つ払うことになります
  • 山行が年に数回なのに年額を払う。あとで「無料の地図1枚で足りていた」と気づくパターンです
  • 片方に記録を寄せてから乗り換えを考える。GPXの書き出しはYAMAP無料だと自分の日記のみで、過去ログの移行に手間がかかります

特に3つ目は、使い始めてすぐには気づけません。だから最初に「記録をどちらに残すか」を決めておくと、後々の乗り換えで悩まなくなりますよ。

YAMAPは自動更新のサービスで、有効期間終了の2日前までに解約しないと継続課金になります。アプリを消しただけでは解約されません。

ジオグラフィカの課金はストアのアカウントに紐づくため、iPhoneとAndroidの間で機種を乗り換えると再課金が必要です。買い切りだから一生ものとは限らない点は、覚えておきたいところです。

なお、YAMAPは学生なら無料で使えて、福岡市へのふるさと納税の寄附特典としても提供されています。条件が合う人は、課金の前に一度確認しておくと良さそうです。

料金や特典の内容は改定されることがあるので、契約前に必ず公式サイトの最新の表記をご確認ください。ここに挙げた金額はあくまで目安として見てもらえると安心です。

天気と登山届は無料でほぼ足りる

登山届と家族への位置共有は、無料で完結できます。お金をかけるか迷う価値があるのは、天気の部分だけです。

層やること無料で足りるか
地図・現在地・記録現在地の確認、予定ルート、ログの蓄積月1〜2回なら足りる場合あり(地図の枚数が制約)
天気山頂と登山口の風雨、雷、週間の傾向最低限は足りる。専門予報は有料
届け・見守り登山届の提出、家族への位置共有無料で完結できる

登山届は「コンパス」というオンラインの仕組みが無料で使えます。日本山岳ガイド協会が運営していて全国の自治体や警察と連携しているので、条例で提出が必要な山域でも正式な提出方法として認められています。

ヤマレコは無料プランでもスマホアプリからコンパスへ提出できます(Webから出したいならプレミアム)。YAMAPは自社の登山計画をそのまま登山届にできる連携協定を結んでいて、2024年3月時点で25府県と締結しています。

実際にYAMAP経由の提出が、宮城県では2023年6〜12月の登山届全体の54.5%、長野県では2022年4月からの1年間で40%を占めたと公表されています。それだけ現場で使われている、ということですね。

YAMAPは計画を保存しただけでは提出になりません。「提出する」を押さないと警察側に届が無い状態になり、照会が来た事例が公式に報告されています。

僕が槍ヶ岳に登った新穂高側は、2016年7月から登山計画書の提出が義務化された山域でした。当時は新穂高センターで提出しましたが、義務化されている山域だと押し忘れの怖さは一段上がります。

届けを出して家族と共有しておくのが、いちばん安い保険だと思っています。ここは無料でできるので、面倒でも先に済ませておきたいところですよね。

天気はプレミアム内蔵か月額240〜550円

天気は地図アプリのプレミアムに入っている予報で足りるかを先に見極めるのがコツです。足りないと感じたときだけ、専門の天気アプリを月額で足します。

専門の予報だと、山岳気象のヤマテンが月額550円、日本気象協会のtenki.jp登山天気がライトプラン月額240円・プレミアムプラン月額550円(年間プランは4,980円)です。いずれも2026年8月時点の表記です。

同じ月額550円帯でも中身の作りは違います。ヤマテンは山岳専門の予報士のコメントが軸、tenki.jp登山天気は山頂や登山口の予報、雨雲の動きと雷危険度、山指数や服装指数といった情報の網羅が軸です。

ライトプランは7日先まで3時間ごと、プレミアムプランはより先まで1時間ごとの予報になります。無料お試しはヤマテンが初回登録日を含む7日間、tenki.jp登山天気が30日間です。

山の天気は、行くかどうかを決める材料そのものです。僕も槍ヶ岳の2日目は予報を見てご来光の登頂をやめましたが、あの判断は正解だったなと今でも思います。

組み合わせ年額の目安向いている人
地図アプリ無料+コンパス+無料の見守り0円年数回・同じ低山中心
ヤマレコ年間払いのみ4,900円記録と計画を作り込む人
YAMAP年割のみ5,700円警告と到着時刻予測、地図無制限が欲しい人
YAMAP年割+tenki.jp登山天気ライト8,580円天気は指数と雨雲で十分な人
ヤマレコ年間払い+ヤマテン11,500円稜線泊で悪天の判断が命に関わる山行をする人
ジオグラフィカ買い切り+無料の天気+コンパス初年度2,500円・以降0円記録の共有は不要、地図だけ欲しい人

天気を有料にするなら、シーズン中だけ契約して閑散期は解約する使い方もできます。月単位の契約なので止めやすいのが助かるところです。

ヤマテン「山の天気予報」

山岳専門の気象予報。稜線泊や悪天の判断を、予報士のコメントまで読んで詰めたい人向け

価格目安:月額550円(2026年8月時点)

詳細を見る

tenki.jp 登山天気

山頂と登山口の予報、雨雲の動きや雷危険度、山指数まで幅広く見たい人向け

価格目安:ライト月額240円・プレミアム月額550円(2026年8月時点)

詳細を見る

予報はあくまで目安です。悪天が予想されるときは無理に行かず、引き返す判断を優先してください。

関連記事:登山届の出し方

無料で両方試して合う1本に課金

むだな課金を避けやすい手順は両方を無料で入れて同じ山で使い比べ、足りない機能が出た方に課金することです。機能表を読み比べても、自分の登り方に合うかどうかは分かりません。

登山アプリを選ぶ手順を示した図。まず両方を無料で試し、無料枠で足りなくなった機能がある方に課金するという流れを表している
  • YAMAPとヤマレコを両方入れ、無料のまま同じ山の地図を落としておく(YAMAPは登録直後の半年は月2枚落とせるので、この期間が試しやすい)
  • 同じ山行で両方のGPSログを取り、下山後に記録の作りやすさ・地図の見やすさ・電池の減り方を比べる
  • 見守りはヤマレコのいまココとYAMAPのメール通知を実際に飛ばして、家族側の見やすさを確認する
  • 無料お試し(YAMAPは初回1ヶ月、ヤマレコは30日間)は、使い倒す1山行を予定してから始める
  • 自動更新の解約条件を先に確認する(YAMAPは有効期間終了の2日前まで・アプリ削除では解約されない)

4番目は地味ですが大事です。試用を始めた月に山へ行かないと、機能を評価できないまま課金へ進むことになってしまいます。

僕の感覚では、記録を残すのが楽しくなってきた人はヤマレコ、まわりと一緒に山を楽しみたい人はYAMAPで落ち着く印象があります。絶対にこれが正解という話ではないので、1山行分の使い比べで決めてください。

決め方の順番

無料で足りているなら課金しない。足りなくなった機能(地図の枚数か、警告と到着時刻予測か、写真の容量か)を見て、その機能を持っている方に払う。この順番なら、使わない機能に払ってしまう遠回りを避けやすくなります。

なお、料金や機能は改定されることがあります。契約前に必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。天候やルートの判断で不安があるときは、山岳ガイドなどの専門家にご相談いただくのが安全です。

登山アプリ比較でよくある質問

紙の地図とコンパスは、もう持たなくていいですか?

アプリがあっても、紙の地図とコンパスは持っていく前提で考えたいところです。警察庁も遭難防止対策として、登山地図アプリと紙の地図を併用することでより正確に位置を把握できると案内しています。スマホは電池切れや故障、寒さでの停止が起こりうるので、紙を持つ意味は今もあると思っています。

スマホの電池はどれくらい必要ですか。モバイルバッテリーは必須ですか?

GPSログを取ると通常より電池を使うので、モバイルバッテリーは持つ前提で考えるのが安心です。ヤマレコの公式ガイドは10,000mAh以上を推奨していて、価格は2,000円程度から、重さは200g前後の製品があると案内しています。節電のために機内モードにすると家族への位置共有が止まるので、削るより足す方向で考えると安全です。

Apple Watchだけで登山アプリは使えますか?

YAMAPもヤマレコもApple WatchとWear OSに対応していますが、腕時計だけで完結させる使い方は避けた方が良いかなと思います。ヤマレコの無料プランは時計側に同時1地図までという制限もあります。時計は確認を素早くするための補助と考えて、スマホ本体を主役にしておくのが安心です。

海外の山でも使えますか?

ヤマレコの海外地図は無料プランでは非対応で、プレミアムで対応します。ジオグラフィカも海外用の一部限定地図は、買い切りの課金で解除される内容に含まれています。海外の山を歩く予定があるなら、行き先の地図が本当に落とせるかを事前に公式サイトで確認しておいてください。

YAMAPとヤマレコを同時に立ち上げて、両方でログを取っても大丈夫ですか?

使い比べる目的なら、同じ山行で両方のログを取るのは有効な方法です。ただし電池の消費は増えるので、モバイルバッテリーを持っていくのが前提になります。比べ終わったら記録を残す方を1本に決めておくと、あとで過去ログの移行に悩まなくて済みますよ。

登山アプリ比較の要点と選び方まとめ

ゴウ
ゴウ

結局、最初はどっちを入れればいいの?

無料で警告と見守りまで欲しいならヤマレコ、まわりに合わせて気軽に始めるならYAMAPかなと思います。どちらも無料で試せますよ。

りょう
りょう

登山アプリ比較の結論は、無料でどこまで足りるかを先に確かめて、足りなくなった機能がある方に課金するというシンプルな順番でした。要点をまとめておきます。

登山アプリ比較記事の要点をまとめた図。YAMAPとヤマレコの選び方、無料枠の境目、電波なしのGPS、年800円の料金差、登山届と見守りは無料で足りることを俯瞰している
  • まず無料で1本ならYAMAP、記録と計画を作り込むならヤマレコ
  • 無料でもルート外れ警告と家族への位置共有が使えるのはヤマレコ
  • 無料枠の境目は、歩く範囲が無料で落とせる地図(YAMAPは月1〜2枚・ヤマレコは同時2地図)に収まるかどうか
  • 圏外でも現在地は分かる。事前に詳細と広域の地図を落としておく
  • 年額の差はYAMAP年割5,700円とヤマレコ年間払い4,900円で800円(2026年8月時点)
  • 登山届と見守りは無料で完結できる。有料化を検討するのは天気だけ
  • アプリのログは飛ぶことがあるので、紙の地図とコンパスは併用する

金額も機能も改定されるので、最終的な判断の前に公式サイトの最新表記をご確認ください。無理をしない・引き返す勇気は、どのアプリを選んでも変わらず大事ですよね。

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