こんにちは、YAMA-GO編集部のりょうです。関西を拠点に、北アルプスを中心にULスタイルで山を楽しんでいます。このブログ「YAMA-GO」では、実際に使ったギアのレビューや選び方、山のノウハウなんかを発信しています。
テント泊で「地面が硬くて背中が痛くて眠れなかった」「底冷えして一晩中寒かった」という経験、ありませんか。翌日の行動に体力を残せるかどうかは、じつは睡眠の質でけっこう変わります。その睡眠を左右するのがスリーピングマットなんですが、クローズドセル・エア・セルフインフレータブルと種類があって、R値だの厚みだの重量だのと見るところも多くて、正直けっこう迷いますよね。僕も最初はかなり適当に選んで失敗しました。
そこでこの記事では、3タイプの違いとR値の読み方、厚みと寝心地の関係、定番モデルの比較、パンク対処、ザックへのパッキングまで、山で使う目線で整理してみます。数値はあくまで一般的な目安なので、最終的には自分の山行スタイルや体質に合わせて、気になるスペックは各メーカーの公式サイトでも確認してみてくださいね。
- 3タイプ(クローズドセル・エア・セルフインフレータブル)の違いと向き不向き
- R値の読み方と3シーズンの目安(R値2〜4)
- 底付き感が出にくい厚みの目安と、重量・収納サイズとのバランス
- パンクの予防と修理、ザックへの外付け・パッキングのコツ
タイプ別に見た選び方の結論
先に結論を言うと、3シーズンのテント泊はR値2〜4を基準に、パンクの不安をなくしたい初心者はクローズドセル、睡眠の質を最優先したい人はエアマット、というのが僕なりの答えです。寝心地とパンク耐性の両方を程よく取りたいなら、中間タイプのセルフインフレータブルという選択肢もあります。ここが選び方の一番の分かれ道なので、まずはこの結論から押さえておくと後がラクですよ。

| タイプ | こんな人に向く | 気をつけたい点 |
|---|---|---|
| クローズドセル | 初心者・パンク不安をなくしたい・安く速く済ませたい | 収納が嵩張る/同じ厚みだと寝心地は控えめ |
| エアマット | 寝心地重視・収納を小さく軽くしたい | 価格が高め/パンクのリスクを負う |
| セルフインフレータブル | 寝心地とパンク耐性を両立したい | やや重くかさばりやすい/溶着部の剥離に注意 |
「唯一の正解」はなく、時期・地面・優先したいポイントで最適なタイプは変わります。まずは自分がどこを一番大事にするかを決めるのが近道です。
初心者はクローズドセルが安心
はじめての1枚で迷っているなら、僕はクローズドセルをおすすめしたいなと思います。初心者に安心してすすめられる一番の理由は、「壊れる心配がなく、気を使わなくていい」こと。テント設営でヘトヘトになった初日でも、広げればすぐ眠れて、地面の石や枝に神経をとがらせずに済みます。
もう一つの現実的な後押しは、最初の失敗コストが小さいことです。手頃な価格帯なので「合わなかったら次を考える」がしやすく、迷ったときに踏み出しやすいんですよね。底付き感(地面の硬さや石が体に当たる感覚)も、クローズドセルなら厚さ2cm以上あれば中程度に荒れた地面までは実用上許容できる、という目安があります。まず山に慣れたい段階には、素直で扱いやすい相棒だと思いますよ。
寝心地重視ならエアマット
一方で、テント場でもぐっすり眠りたい・ザックの容量を稼ぎたいという人にはエアマットが向いています。選ぶ決め手は、睡眠の質と収納力を最優先できるかどうか。翌日の行動に体力を残したい縦走や、荷物をできるだけコンパクトにまとめたいテント泊では、その差がじわじわ効いてきます。
ただ選ぶ前に一つだけ天秤にかけてほしいのが、価格の高さと、鋭利な石でパンクするかもしれないという不安を受け入れられるか、という点です。ここを許容できる人なら、寝心地の満足度はかなり高いタイプだと思います。なお構造上の理由で寒い時期は底冷えしやすいので、その季節に使うなら断熱材入りの「インシュレーテッド」モデルを選ぶ、という判断も頭の片隅に置いておくと安心です(なぜ底冷えするのかの仕組みは、次の章でくわしく触れますね)。
3タイプの構造と一長一短
登山用マットは大きく「クローズドセル」「エアマット」「セルフインフレータブル(自動膨張式)」の3タイプに分かれ、構造が違うぶん、寝心地・タフさ・収納・価格がそれぞれ一長一短になっています。どれかが万能というわけではないので、構造から特徴を理解しておくと、自分に合うタイプが選びやすくなります。

| タイプ | 構造 | 寝心地 | 収納 | パンク | 価格帯の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| クローズドセル | 発泡フォーム材 | 控えめ | 嵩張る | しない | 約3,000〜10,000円 |
| エアマット | 空気層 | 良い | 最小 | リスクあり | 約20,000〜40,000円前後 |
| セルフインフレータブル | 内部フォーム+空気 | 柔らかい | やや大きい | リスクあり | 約11,000〜25,000円 |
ねえりょう、3つもあると余計に迷っちゃうんだけど…どう考えたらいいの?
そうですよね、僕も最初はそこでつまずきました。ざっくり言うと『軽さと片付けの速さ』を取るならクローズドセル、『寝心地と小ささ』を取るならエア、その真ん中がインフレータブル、という感じです。一つずつ見ていきましょう。
クローズドセルの構造とタフさ
クローズドセルは、ポリエチレンなどの発泡フォームでできたシンプルな構造です。折りたたむ「ジャバラ(アコーディオン)式」と、くるくる巻く「ロール式」があります。最大の強みは、パンクしないタフさと設営の速さ。地面の環境に左右されず雑に扱えて、価格も最も安く、軽量モデルは100g台からあります。
弱点は、フォームの塊なので収納すると嵩張ること。畳んでもコンパクトにはならないので、ザックの外付けが前提になりやすいです。また、エアや自動膨張式に比べると、同じ厚みなら寝心地はやや劣る傾向があります。とはいえ「壊れない・すぐ使える」という信頼感は大きな魅力だなと感じます。
エアマットの寝心地と収納性
ここでは仕組みの側から見ていきます。エアマットは、バルブから空気を注入して厚みを出すタイプで、中の空気層が地面の凹凸や硬さを押し返すように受け止めるから、クッション性が高いという理屈です。空気を抜けば板状のフォームと違ってぺたんこに畳めるので、収納サイズが最小になり、ザックの荷室をかなり節約できます。空気を入れる作業は、付属のポンプ袋に空気をためて数回で送り込めるモデルが増えていて、息で吹き込むより速く、内部に湿気もためにくいですよ。
寝心地と引き換えに気をつけたいのが、寒い時期の底冷えです。空気だけのモデルは、内部で空気が動いてしまって、断熱に有効な「デッドエア(動かない空気の層)」を作りにくいんですね。だから同じ厚みでも、寒い季節は思ったより暖かくないことがあります。これを解決するのが、内部に断熱材やフィルムを仕込んだ「インシュレーテッド」モデルで、空気の対流を抑えて断熱性を高めています。使う季節に合わせて、この構造の有無を見ておくと失敗しにくいです。
インフレータブルの弱点
セルフインフレータブル(自動膨張式)は、内部にフォーム材が入っていて、バルブを開けるとフォームが膨らむ力で自動的に空気を取り込みます。エアマットとクローズドセルの「良いとこ取り」で、穴が開いても内部フォームが残るのでクッション性・断熱性がゼロにはなりません。
弱点は、内部にフォームが入るぶんエアマットよりかさばって重めになりやすいこと。それと、穴あき・パンクに加えて、熱による溶着部の剥離のリスクがあることです。少し離れたバーナーの熱でも剥離することがあるので、火の近くには置かないほうが無難です。大きく分厚いモデルほど、最後まで膨らませきるのが大変になる点も覚えておくと良いですよ。
R値で断熱性能を見極める
マットの暖かさを比べるときは、厚みや見た目ではなくR値を見ます。R値は地面からの冷えをどれだけ遮断できるかを示す断熱性能の指標で、数値が高いほど寒さに強いという意味です。マットが薄くても厚くても、暖かさの比較はこのR値で行うのが基本になります。
| 使用時期 | 気温の目安 | R値の目安 |
|---|---|---|
| 真夏 | 15℃以上 | 1〜2 |
| 春〜秋(3シーズン) | 0〜15℃前後 | 2〜4 |
| 初冬・残雪期 | -10℃前後まで | 4〜6 |
| 厳冬期 | -10℃以下 | 6以上 |
うれしいことに、主要メーカーは統一規格ASTM F3340-18に基づいてR値を測定しています。サーマレスト、ニーモ、エクスペド、ビッグアグネス、KLYMIT、シートゥサミットなどが採用しているので、メーカーをまたいでR値を横並びで比較できます。数字の意味が共通というのは、選ぶ側にとってかなり心強いですよね。(出典:Therm-a-Rest(Cascade Designs)公式「ASTM Standard R-Value: Rating Sleeping Pad Insulation」)
R値は足し算できる
R値2とR値3のマットを重ねれば、R値5相当の断熱が得られます。クローズドセルをエアマットの下に敷いて、底冷え対策とパンクの保険を両立させる使い方は覚えておくと便利です。
3シーズンの目安はR値2〜4
春〜秋のテント泊で使うなら、R値2〜4を一つの基準にすると選びやすいです。目安としては、R値2で気温0℃を上回る環境、R値4で-10℃前後まで対応する、とされています。夏の低山中心なら1〜2でも足りますし、残雪期に踏み込むなら4〜6は欲しいところ、というイメージです。
ただ、寒さの感じ方は個人差がかなり大きいのが正直なところ。冷え性の人や、標高の高い幕営地に泊まる予定なら、目安より少し余裕を持たせておくと安心です。数値はあくまで一般的な目安なので、実際の気温や自分の体質を加味して選んでくださいね。心配な場合は、先ほどの「R値の足し算」で下に一枚足すという保険も有効ですよ。
関連記事:登山テントの結露対策|原因と稜線でできる濡らさない運用
厚みで底付き感はどう変わるか
底付き感(地面の硬さや石が体に当たる感覚)は睡眠の質を大きく左右します。僕も縦走のテント泊で薄いマットを使ったとき、背中に当たる小さな石が気になって何度も寝返りを打ち、翌朝ぐったりした経験があります。この底付きはマットの厚みでかなり変わり、実用上の最低ラインは2.0cm前後、どこでも快適に眠りたいなら5cm前後の厚いエアマットが安心、というのが一つの目安です。まずタイプ別に、底付きしにくい厚みの目安を押さえておきましょう。
- エアマット:4cm以上(横向きでも底付きしにくい)
- セルフインフレータブル:2.5cm以上
- クローズドセル:2cm以上
実際にテント場で厚さ違いのマットを同じ条件で寝比べた検証結果もあります。小石(2〜3cm)が混じる中程度の傾斜地では、厚さと寝心地(5段階評価)は次のように変化したそうです。
| 厚さ | 寝心地(中程度に荒れた地面) |
|---|---|
| 1.0cm | ★(背中に石の突き上げを感じる) |
| 1.5cm | ★★★(安全に眠れる) |
| 2.0cm | ★★★(凹凸のある表面形状で石の当たりが緩和) |
| 2.5cm | ★★★★(石の当たりはごくわずか) |
| 5.0cm | ★★★★★(座っても石を感じない) |
大きな石(5cm以上)が出るような急斜地になると差はもっと開き、1.0cmでは「痛い、これは無理」、2.5cmで「寝ている分にはほぼ気にならない」、5.0cmで「底付きなく完全に快適」といった評価だったとのこと。数字で見ると、2.5cmを超えたあたりから安心感がぐっと増すのが分かります。
厚み=快適とは限りません。素材・内部構造・体重・使用シーンで快適性は変わり、厚さ2.5cm程度でも座って荷重が一点に集中すると底付きすることがあります。
重量と収納サイズの現実
スペックを見ていくと必ずぶつかるのが、軽さと寝心地の折り合いです。結論から言うと、3シーズンの登山では重量500g以内に収めたいのが目安で、「軽さ・小ささ」と「寝心地・断熱・タフさ」は基本的にトレードオフの関係にあります。どちらも100点は難しいので、自分がどちらを優先するかで選ぶタイプが変わってきます。

たとえば軽量クローズドセルは100g台(山と道 UL Pad 15 など)から290g(サーマレスト Zライトソル Sサイズ)と、とにかく軽くて安く、パンクの心配もありません。ただし嵩張って寝心地は控えめ。逆にエアマットは収納が最小で軽く寝心地も良い一方、価格が高くパンクリスクを負います。どこを妥協できるかを先に決めておくと、スペック表で迷いにくくなりますよ。
120cmと180cmどっちが無難
長さで迷ったら、はじめての1枚はレギュラー(約183cm)かミディアム(約160cm)が無難です。極端に短いショート(約120〜122cm)を最初に選ぶと、扱いが難しくて苦労しがちなんですよね。サイズの目安は次のとおりです。
- レギュラー:約183cm(成人男性の全身をカバーする標準)
- ミディアム/女性用:約160cm
- ショート(S/XS):約120〜122cm(腰・胴回り中心)
- ミニマム:約90cm
ショートは、腰周辺だけを断熱して下半身は空にしたザックや防寒着を敷いて枕・足置き代わりにする、という軽量化のテクニックです。使いこなせれば強力ですが、慣れてからのほうが失敗しにくいと思います。同じモデルでもサイズで重量は変わり、たとえばNEMOのオーラはレギュラー183cm=530g、ミディアム160cm=500g、ショート122cm=375gと、短いほど軽く小さくなります。なお女性用モデルには、背中部分の肉抜きを減らして同じ重量・収納サイズのままR値を0.6高めているような例もあります。
関連記事:テント泊装備の重量は平均何kg?内訳と削れる3kgの見つけ方
サーマレストとニーモを比較
定番メーカーで迷ったら、まずはサーマレスト(Therm-a-Rest)とニーモ(NEMO)の二大勢力を見ておけば外しにくいです。ざっくり言うと、定番の信頼と実績のサーマレスト、寝心地の評価が高いニーモという位置づけで、両社とも統一規格でR値を出しているので数値を横並びで比較できます。代表的なエアマットを並べてみましょう。
| モデル | R値 | 重量の目安 | 特徴・価格の目安 |
|---|---|---|---|
| サーマレスト ネオエアー Xライト NXT | 4.5 | 約370g | 3シーズンの定番。厚さ7.6cm。約38,500〜40,700円 |
| サーマレスト ネオエアー Xサーモ | 6.9 | - | 厳冬期向けの高断熱モデル |
| NEMO テンサー(通常) | 2.8 | - | 夏〜3シーズンの軽量モデル |
| NEMO テンサー オールシーズン | 5.4 | 約530g | 1枚で通年使える汎用型 |
| NEMO テンサー アルパイン | 4.8 | 約475g | 厚さ8cm。寒い時期の寝心地重視 |
3シーズンのテント泊を1枚で幅広くこなしたいなら、R値4.5で約370gと軽いネオエアー Xライト NXTは有力な選択肢の一つです。一方で「通年を1枚でまかないたい」「寝心地を優先したい」ならニーモのテンサー オールシーズン(R値5.4)あたりが候補になります。どちらも良いモデルなので、最後は自分の使う季節・予算・寝心地の好みで選ぶのが正解だと思います。価格やスペックは時期やサイズで変わるので、購入前に公式の最新情報を確認してくださいね。(出典:Therm-a-Rest(Cascade Designs)公式製品ページ「NeoAir XLite NXT」)
パンクの予防と修理の手順
エア・インフレータブルを使うなら、パンクは起きてから直すより、起こさない予防が最重要です。設営前に地面をならして石・枝・松ぼっくりを取り除き、下に薄いクローズドセルやグラウンドシートを一枚敷き、バーナーなどの熱源を近づけない。この3つを守るだけで、トラブルはかなり減らせます。

でもさ、山の途中で穴が開いちゃったらどうするの? その日眠れなくなっちゃわない?
そこが一番の不安ですよね。じつは山では応急処置でしのいで、家に帰ってからきちんと本修理する、という二段構えが基本なんです。順番に見ていきましょう。
パンク予防のポイント
尖った石の上に直接敷いて寝たり座ったりすると、石が刺さって穴が開くリスクが非常に高くなります。設営前の地ならしと、下に一枚敷くひと手間を惜しまないのが一番の予防策です。
それでも穴が開いてしまったら、まずは場所探しから。マットに空気を入れ、手や顔を近づけて漏れの音や空気の流れを探します。見つからないときは、あやしい箇所に石鹸水(中性洗剤を溶かした水)を塗って圧をかけ、泡が出る場所を特定します。自宅なら、膨らませたマットを浴槽の水に沈めて泡を探す「バスタブ法」が確実ですよ。
自宅での本修理は、NEMO公式の手順に準拠すると次の7ステップです。(出典:NEMO Equipment 公式リペアガイド「Easy Fix: Sleeping Pad Has a Leak」)
- マットを完全に乾かす(水没法で濡れた場合、乾燥に一晩かかることもある)
- 穴の位置をペンなどでマークする
- 穴の周辺を消毒用アルコールと布で拭いて脱脂する
- 穴を中心に2.5cm以上の範囲へ修理用接着剤を塗る(Seam Grip +WP など)
- 角をすべて丸くカットした補修パッチを貼る
- スプーンなどで気泡が残らないようにしっかり押し付ける(薄い段ボールを当て板にすると均一)
- 2時間以上(推奨24時間)乾かし、最後に重い荷物を乗せて一晩置き、エア漏れが止まったか確認する
山でのフィールド応急処置には、グルードット(半固形の接着剤)で穴をふさいで、その上に透明パッチを貼る簡易補修が携行に向きます。乾燥を待たずに応急でふさげるのがありがたいところ。ただしあくまで応急処置なので、下山後にきちんと本修理をやり直しましょう。バルブ周りやマットの真横(側面の折れ目)、大きい穴は、現地でも自宅でも補修できないことがある点は覚えておいてくださいね。
実際にパンクしたときの対処は、山中での応急処置と帰宅後の本修理で手順が異なります。
関連記事:登山のエアーマットのパンク修理|山での応急処置と帰宅後の本修理
ザックへの外付けとパッキング
最後は持ち運び方です。クローズドセルは畳んでも小さくならないのでザックの外付けが定番、エア・インフレータブルは小さく畳めるのでザック内部に収納するのが基本になります。タイプによってパッキングの考え方が変わるので、購入前に自分のザックへの収まりもイメージしておくと失敗しにくいです。

クローズドセルの外付けは、サイドベルト・細引き(紐)・プラスチックバックルなど数種類の固定方法があります。ジャバラ(蛇腹)タイプはザックの幅に合わせてキッチリ畳めて、たたむと自立するのでパッキングしやすいです。ザック内部の背面に沿わせて「筒」にし、その中に他の道具を入れる詰め方もできますよ。
マットが厚く長いと、中・小型ザックではサイドベルトの長さが足りず外付けできないことがあります。厚み・R値だけでなく、収納サイズと外付け可否も購入前に確認しておくと安心です。
テント泊縦走のパッキングの基本は、ザックの最下部に寝袋(シュラフ)、その上に防寒着、背中側にクッカーや食料など重いものを配置する形です。重いものを背中側の上部に寄せると背負ったときに安定します。ちなみにテント泊装備一式を35Lクラスにまとめている例もあり、マットの収納性はザック全体の容量にも効いてきます。軽さを追いつつも安全に必要な装備は残す、というバランスで組んでみてくださいね。
登山用スリーピングマット選びのよくある質問
登山用マット選びでよくある失敗はありますか?
よくあるのは、身長より極端に短いショートサイズを最初に選んで扱いにくく感じるケースや、厚み・R値のスペックだけで選んでしまい、収納サイズが大きくてザックに収まらない・外付けできないケースです。ほかにも、季節に対してR値が足りずに底冷えする、パンクの修理キットを持たずに一晩眠れなくなる、といった失敗もあります。初めての1枚はレギュラーかミディアムを選び、購入前に収納サイズと空気の入れ方まで確認しておくと、こうした後悔を避けやすいですよ。
安く抑えたいのですが、コスパ重視で選んでも大丈夫ですか?
十分ありだと思います。クローズドセルなら手頃な価格帯(約3,000〜10,000円)でパンクの心配もなく、まず山に慣れる1枚として扱いやすいです。エアマットで安さを求めるなら、高R値・軽量なモデルを低価格で展開しているブランドもあります。ただし価格だけで決めず、使う季節に対してR値が足りているか、収納サイズがザックに収まるかは必ず確認してくださいね。
女性の場合、選び方で気をつけることはありますか?
長さはミディアム(約160cm)が扱いやすく、はじめの1枚に向いています。女性用モデルの中には、体重がかかりやすい背中部分の肉抜きを減らすことで、同じ重量・収納サイズのままR値を高めているもの(R値が0.6高い例など)もあります。冷えが気になる方は、目安より少しR値に余裕を持たせると安心して眠りやすいですよ。
エアマットが寒い時期に底冷えしないか心配です。どうすればいいですか?
対策は主に2つです。内部に断熱材が入った「インシュレーテッド」モデルを選ぶか、下にクローズドセルを一枚敷いてR値を足すこと。どちらにするか迷ったら、購入前に、使う季節のR値目安(3シーズンならR値2〜4)を満たしているかを商品ページで確認しておくのがいちばん確実です。冷えを感じやすい人は、目安より少し余裕を持たせておくと安心して眠りやすいですよ。
エアマットの空気入れは大変ではないですか?
手動で息を吹き込むタイプは、大きく分厚いモデルほど膨らませきるのが大変になります。ただ最近は付属のポンプ袋で数回の動作で膨らませられるモデルも多いので、購入前に空気の入れ方(ポンプ袋の有無)を確認しておくとギャップが少ないです。息だけで入れると内部に湿気がたまりやすい面もあるので、その意味でもポンプ袋があると便利ですよ。
まとめ
いろいろ見てきたけど、結局どこから決めればいいのか、まだちょっと迷うなあ。
そういうときは『使う季節=R値』と『パンクの不安があるか』の2つから絞るとスッキリしますよ。最後にまとめておきますね。
登山用スリーピングマットは、まず使う季節に合わせてR値を決め、そこにパンクの不安・寝心地・軽さのどれを優先するかを重ねて選ぶと、自分に合う1枚が見えてきます。3シーズンのテント泊はR値2〜4を基準に、初心者はクローズドセル、睡眠の質重視ならエアマットというのが、僕なりの結論です。

- 使う季節でR値を決める(3シーズンはR値2〜4が目安)
- パンクの不安をなくしたい初心者はクローズドセル、寝心地重視ならエアマット、中間ならセルフインフレータブル
- 底付きの実用最低ラインは厚さ2cm前後、快適さ重視なら厚いエアマット(5cm前後)
- エア系はパンク予防が最重要、収納サイズとザックへの外付け可否も購入前に確認する
ここで挙げた数値やスペックはあくまで一般的な目安で、寒さの感じ方や地面の状況には個人差・環境差があります。最終的な判断はご自身の山行スタイルや体調に合わせて、価格や最新のスペックは各メーカーの公式サイトで確認してくださいね。安全に関わる装備は、軽さだけでなく必要な性能を残すことを忘れずに。あなたのテント泊が、ぐっすり眠れる快適なものになりますように。
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